ジャニーズ事務所の創立者である故ジャニー喜多川氏が少年たちに対して性的加害を行っていた疑惑について、英BBCで放送されたドキュメンタリーをめぐり、制作陣が2023年3月17日に日本外国特派員協会でオンライン会見を開いた。この問題は1999年に週刊文春が報じたが、追跡報道はほとんどなされていない。20年以上の沈黙が番組の一部となっており、制作陣も取材中に沈黙の壁に直面したという。
番組は、「J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル」(Predator: The Secret Scandal of J-Pop)と題され、英国では3月7日に放送され、日本を含む全世界向けには18日、19日に放送された。ジャニーズ所属だった男性や、週刊文春記者の証言が盛り込まれている。
会見には記者のモビーン・アザー氏とプロデューサーのメグミ・インマン氏が出席。アザー氏は約20年のキャリアを持ち、搾取と沈黙をテーマに取材を行ってきた。喜多川氏の問題に興味を持ったものの、沈黙の壁が予想以上に高かったと語った。インマン氏は、問題が未だに神話や都市伝説としてゴシップのように認識されており、児童虐待として真剣に扱われていないことに驚いたと述べた。
インマン氏は、ジャニーズ事務所の強大な力と存在の大きさが沈黙の壁を生んでいると指摘。アザー氏は、喜多川氏の問題を追及したがらない集団思考が報道に影響しているとの見解を示した。
喜多川氏による性加害疑惑を報じた週刊文春に対して、喜多川氏とジャニーズ事務所が損害賠償を求め提訴。二審の東京高裁判決では事実と認定され、賠償額が減額された。ジャニーズ側の上告は最高裁で棄却され、高裁判決が確定した。
20年以上も沈黙が続いていたこの問題が、ようやく国際的なメディアで取り上げられたことは、非常に重要な一歩であり。また、制作陣が取材中に「沈黙の壁」に直面したという事実が、この問題がいかにタブー視されていたかを示しています。
しかしながら、このドキュメンタリーの放送により、問題が再び表舞台に出ることで、より多くの人々が喜多川氏の疑惑について知ることができ。また、日本のメディアや業界関係者が今後、この問題に対してどのような対応を取るのか、興味深く注視していきたい。
またネットでは放送をうけ「ジャニーズは(文春と違って)BBCは訴えないのかな?」 「日本の最も遅れた部分」などのコメントがなされています。
(注意: ショッキングな内容が含まれます)
BBC、故ジャニー喜多川氏の加害について取材 言葉を詰まらせる元ジュニア
全編の日本放送は、「J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル」の題で、BBCワールドニュースで3月18日と19日に予定されています。https://t.co/PEu8Ap92sn pic.twitter.com/o0Mp9xj4CQ
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) March 16, 2023
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