藤井聡太 史上最年少6冠達成 – 4月から始まる名人戦への初挑戦でさらなる歴史を作るか

た。2016年10月にプロデビューしてからわずか6年5カ月での6冠達成は、羽生善治九段（52歳）の4冠達成よりも1年以上早い脅威的な記録です。4月には名人戦に初挑戦し、早ければ今秋にも王座戦で八つあるタイトルの完全制覇が可能になるかもしれません。

初タイトル獲得までの期間は、羽生九段が4年0カ月、藤井王将が3年9カ月で、大きな差はありませんでした。しかし、羽生九段はその後、竜王を2回失冠し、タイトル戦18回目で6冠を達成しました。一方、藤井王将は登場したタイトル戦をすべて制し、13回目で6冠を達成しました。

藤井王将がタイトル戦で強い理由の一つは、戦術の違いです。羽生九段はデビュー当初、序盤が不安定で、実戦で磨いていった一方、藤井王将はAIを活用した研究でデビュー当初から序盤戦術の水準が高く、中盤以降は詰め将棋で培った読みの深さでミスが少なくなりました。

4月5日に開幕する名人戦七番勝負では、渡辺明名人がタイトルを死守し、「藤井8冠」への道に立ち塞がるか、藤井王将が渡辺名人を無冠に追い込むか、歴史の転換点となるタイトル戦が展開されることでしょう。